栃木県その2(日光)

小学校の頃に修学旅行で行った時の記憶はもう曖昧である。 　東照宮や男体山などが有名で、歴史や自然を学んでからしおりを作って行ったであろう修学旅行。 　華厳の滝では手すりを触りながら「これがあの滝か｣と、滝つぼよりも滝の上はどうなっているのかなと興味を持つグループである。 　「いろは坂」でバス酔いする私を励ましてくれる級友の声は、頑張ってと言われても頑張れないのが車酔いであり、情けなくも懐かしい思い出である。 　中禅寺湖でも観光船で酔っていた。それでも休もうなどとは決して思わない学校好きである。 　 　酔うくせに乗り物が好きなのは不運としか言いようがない。 　さて大人になり、ある日突然、日光へ行って来ようということになり、旦那と当時の自家用車で出掛けた。 　自分が運転するとまず酔わない。前が見えていると酔わないようである。 　いろは坂はよく渋滞するが、上りきったところの駐車場待ちの車で混んでいるのには呆れた。いつもそうなのだろうか。 　旦那ナビで走ったが、金精道路では泣きが入った。 　何処かに寄ってゆっくりできる時間もない。ただひたすら、コンジョウで走らなければ家に着かない。 　北海道や和歌山の山の中を走るのとはワケが違う。 　「その車退け！私は帰りたいんじゃぁ〜」と思いながらスピードは控えめなのだ。 　今考えたら無謀で、絶対しないと思う、「日帰り、運転し尽くしの旅」である。