北海道その17（富良野）

富良野といえばラベンダー畑である。 　これは旧国鉄のディスカバージャパンのポスターで有名になったものである。 　畑の持ち主の話では、ラベンダーは潰すに忍びなく生やして増えていったものだったということで、何がどうなるか、世の中はわからないのである。 　 　ラベンダーは香りが良い。私は大好きである。 　最近はアロマでも地位を固め、何やら癒し効果があると聞く。しそ科であり、アトピーにも良いらしい。 　富良野のここでしか見たことがないラベンダー飴が好きである。 　似た様なものはダメで、ここでしか手に入らないのが残念だ。 　 　ラベンダーを家に植えるのはどうかと考えたことがあったが、北海道では良く育つライラックが、季節外れの花を最後に枯れてしまったことがあり、もしダメになったら嫌なので植えていない。 　草木はものを言わないだけ難しいと思う。 　爽やかな大地に見渡す限りの花のじゅうたん。色とりどりの美しさ、である。 　パッチワークの丘の緑のグラデーションも美しく、美瑛の丘で「○○の木」シリーズを巡るのも楽しい。思い切り観光コースであるが、良いものは良い。 　団体さんの頑張っている姿もほほえましく、また、写真を撮ってと頼める人がいるというのがありがたい。 　富良野では洒落たペンションに泊まり、夜はカラオケボックスに行った。 　カラオケボックスの入り口脇に猫がおり、かなり遠くにいるのに、こちらが近づいていくのがわかると、逃げてしまった。 　入り口に立ったところ、さっきの猫が一周回って反対側の横から顔を出し、にゃっ、と挨拶してくれた。 　人見知りの看板猫なのかもしれない。 　歌って踊って、楽しく夜は更けるのだった。