京都府その3(梅小路蒸気機関車館)

動態保存のＳＬスチーム号に乗る。乗ったのはＣ62であった。大きい機関車である。 　公園の真ん中辺りまで行って帰ってくるコースは、長くはないが十分に楽しめるものだと思う。 　子供連れが多いので、大人二人だけなのはやや恥ずかしいが、こんなことに最近はだいぶ慣れてしまった自分が怖い。 　トロッコのような窓の無い客車は、冬なのに寒さはなかった。 　シュ、シュ、という心地よい音と、グングン進む力強い走りからは、この距離では物足りないという感じさえある。 　 　蒸気機関車は人を降ろすと転車台へ向かった。転車台の幅ぴっちりに止める技術が素晴らしい。 　ゆっくりと転車台を回る巨体は、きょうの仕事を終えて車庫に入る。 　 　転車台を中心に扇形に車庫が造られているのは、当たり前かもしれないが、良く考えられていると思う。 　他にも展示されている車両は、どれもよく手入れが行届いており、中には珍しいものもあるらしい。 　受付が旧二条の駅舎で、高架になる前のものが使われている。 　京都駅はとんでもなく近代的になり、街は歴史的建造物であふれ、梅小路に機関車が走る。 　 　こういう施設をも大切にする、京都の街が楽しいと思う。