福井県その1(勝山)

2000年夏に行われた恐竜エキスポふくいに行った時のことである。北陸一帯は手取層から恐竜の化石の出る所で、恐竜博物館ができるというので楽しみに出かけた。 　会場の入り口前は無駄に広く、肝心の入り口のゲートは小さい。あまり大きなイベントをしたことがないというのが見て取れる。 　チケットを期間中いつでも入れるものを購入したが、写真を貼らないと入場できないという。 　手間と余分なお金がかかる仕組みを求めてはいないので、取り替えてもらう。 　ここで既に旦那が珍しく怒り、半ば恐竜となって咆えていたのが面白？かった。 　施設は大変よくできており、ジオラマでは動く恐竜がよかった。福井リュウ、勝山リュウ、北谷リュウとそれぞれの展示を見ることができたのが嬉しい。 　日本で小型の肉食恐竜が出る所は珍しいのでウキウキ。私はディノニクスの類が好きなのである。 　館内は涼しかったが、外はなかなかの日差しである。それでも高原は涼しい。 　 　六呂師高原温泉に宿泊した。ここはキャンプ場も兼ねており、私たちは本館に泊まったが、ログハウスも賑わっている。 　ノスリが道に下りてヘビを取って舞い上がる所が見られるほどの自然あふれる所、牧場がある他は店もほとんど無い。 　 　温泉が炭酸泉で身体に気泡がつく。シュワシュワしているのが楽しい。 　そして、日の出の時刻は凄かった。びっくりして飛び起き、はじめは何が起きたのかわからなかった。 　 　ひぐらしの声である。ひぐらしは普通「かなかな」などと優しく鳴くものだが、ここでは「キキキキキ」である。 　頭の上から降ってくるような、横から突き飛ばされるような、耳を叩かれたような、ものすごい勢いの音なのである。 　田舎では朝寝坊はできないのか。 　 　横を見ると、この状態で寝ている旦那がいた。何故寝ていられるのであろうか。 　こいつはよっぽど鈍感なのか、大物なのか。後者であってほしいと願う妻であった。